三宅島の医療・診療所

スタッフの声

常勤医 舘野佑樹(たてのゆうき)

 三宅島の皆さん初めまして。前任の川村医師の後任として4月から中央診療所勤務となった舘野佑樹(たてのゆうき)と申します。
島しょでの勤務は2年目で、以前は神津島で1年間勤務していました。今年度から三宅島でも透析医療が開始となりましたが、神津島では透析業務にも従事しており、その経験を少しでも生かせればと考えています。

 

 私は自治医科大学を卒業後、都立多摩総合医療センターで勤務し、合計3年間外科に所属して専門研修に従事してきました。外科というと手術が仕事の大半と思われがちですが、術前術後管理、早期がん発見のための検診業務(内視鏡検査・超音波検査)や、抗がん剤・放射線治療、がんの痛みを緩和する治療など、内科的要素も多い分野です。日常の外来診療を通じ、外科での経験を是非とも住民の皆さんの健康のために還元できればと思っています。

 

 島しょ医療は単に教科書的な医学知識で通用する分野ではなく、住民の方々の生活環境や人生観、家庭状況などに即した臨機応変な対応力が求められる難しい分野だと思っています。特に三宅島は島しょの中でも人口が多い島ですので、厳しい判断や柔軟な対応を求められるケースも多々あると考えており、住民の方々、またそのご家族の方々が満足できる医療をその都度提供していければと考えています。赴任したばかりでご迷惑をお掛けすることもあると思いますが、何とぞよろしくお願いいたします。

白川優子さん 平成25年度 短期派遣看護師

 三宅島の診療所には2回ほど派遣でお世話になりました。離島での医療どころか離島で生活する事自体が始めてだったのですが、やはり本島での生活と比べるととても別世界で、本当に良い経験になりました。島民2800人の命を預かっている三宅島唯一の診療所は、日常の外来業務に加え、各専門診療や、その他予防接種など、また全ての緊急に対応していますので、小さな診療所とはいえ、医療者としてはひとつの場所にいながらたくさんの事が学べる環境です。

 

 島の雰囲気はとてもノンビリしていて人と人との暖かい繋がりが感じられます。例えば外来診療をしていて、小さなお子さんを近所のおばあちゃんが連れてきていたり、入院した患者さんが1人暮らしの方であっても、近所の方々が身の回りの世話に来るという光景はこの島では全然珍しくありません。私が普段住んでいる場所では信じられない事ですが、三宅島の人々を見て、これが本来の人間の姿であるべきなんだろうなぁ、と思わされました。

 

 住まいの方ですが、海が見える広くて綺麗なアパートを用意して頂き、何不自由なく過ごせました。バス・トイレ別、お風呂は広くて追い焚き機能があります。テレビや暖房器具を含めた全ての家具が揃っていて、広さもひと家族が住めるくらいでしたので、本当に贅沢に過ごせました。

 朝は三宅島の自然に囲まれながらウォーキング兼出勤、海が見えるスポットでは缶コーヒータイム、こんな贅沢な出勤は都会では考えられません。日勤が終われば急いでアパートの近くの海岸まで行ってサンセットタイムを楽しみました。波の音を聞きながら岩に腰掛けて見る夕日に毎日心が洗われていました。

 休日は車を借りて島観光を満喫しました。三宅島は一周どこを廻ってもとにかく綺麗で感動の連続です。ここが東京都だなんてとても信じられません。海ではイルカが見え海亀が見え、仕事をしに来ているのか、観光に来ているのか…といった感じでした。

 スーパーが近くに3件もあり、お惣菜も買えます。全く不自由はしませんでした。ラーメン屋や、焼肉屋、定食屋、居酒屋も近くにあります。コンビニこそありませんが、こういう自然に囲まれた環境ではコンビニを欲する気持ちも湧かず、コンビニが懐かしくなる事なんてありませんでした。

 

 2回派遣させて頂いた中で、こういう僻地では特に医療者が必要とされている現実を本当に良く理解する事ができました。地元のナースさん達は少ない人数で本当に良くやっていると、頭が下がります。また機会があったらこの三宅島の診療所に再び来させて頂きたいと思います。

三宅村中央診療所 〒100-1101 東京都三宅島三宅村神着937番地   電話04994-2-0016
三宅島歯科診療所 〒100-1101 東京都三宅島三宅村神着1168番地3  電話04994-2-0070

 
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